日本人成人の20%が慢性的な不眠といわれ、最近はテレビ番組などでいろいろな予防や解消法を紹介しています。この「眠れない」の背景には必ず原因があり、また解決策もあります。今日はそんなお悩みの方へ、不眠症になってしまった原因とこれからの改善に向けてのアドバイスをお話しします。
不眠症を改善!良い習慣と悪い習慣
〇 不眠症の種類とは?
不眠症の種類は大きく分けて4つに分類されます。
入眠障害 | 寝床に入ってもなかなか寝付けない。 |
中途覚醒 | 夜中に何度も目が覚める。 |
熟眠障害 | 眠っても満足感がない。 |
早朝覚醒 | 朝早く目が覚めてしまう。 |
〇 不眠症の原因とは?
不眠症の原因は病気や怪我などで起きる身体的原因と精神的な心理的原因。
身体的原因 | アレルギー、痛み、咳、かゆみなど、身体の病気や症状が原因で起こる不眠。 |
心理的原因 | 学校や仕事、家庭内など、日常生活のさまざまなストレスが原因で起こる不眠。 |
〇 不眠症による健康への悪影響
睡眠不足になると健康に様々な影響を与えます。
❒ 集中力の低下
❒ 日中の強い眠気
❒ 意欲の低下
❒ 倦怠感
❒ 食欲不振
❒ イライラ
重篤な病気を招く可能性も!
❒ 高血圧
❒ 糖尿病
❒ うつ病
不眠症とうつ病は密接な関係があるとされています。
〇 不眠症の改善
不眠症を改善させる良い習慣 | |
有酸素運動 | 定期的に運動をすることを心がけましょう。適度な有酸素運動は入眠の手助けになります。 |
食生活 | 朝・昼・晩と決まった時間にきちんと食べましょう。体内時計のリズムが安定して入眠しやすくなります。 |
入浴 | 夜に入浴することで1日の疲れが癒され、交感神経から副交感神経(リラックス状態)へと切り替わり入眠しやすくなります。効果的な入浴のタイミングは寝る前の1、2時間とされています。 |
部屋の照明 | 寝る前は部屋の明るさを抑えめにする。LED照明より間接照明のほうが理想です。 |
口呼吸を改善 | 口呼吸は鼻呼吸よりも酸素供給量が少なくなります。そのため、睡眠中に血中酸素濃度が低下してしまうと覚醒反応を引き起こし、深い睡眠を得られません。また、口呼吸はいびきを誘発させてしまうため、睡眠の質を低下させる原因になります。 |
適切な仮眠 | 日中に数分~20分ほどの仮眠をとると疲労を解消させる効果があります。しかし30分以上の仮眠をとると、深い睡眠へと移行してしまうため、体内時計が乱れてしまい不眠の原因になります。 |
睡眠前にやってはいけない悪い習慣 | |
就寝前の飲酒 | 就寝前に酒を飲む行為は睡眠の質を下げてしまいます。寝酒をすると入眠しやすくなりますが、夜中に何度も目が覚めてしまい熟睡できません。 |
寝床についてからの考え事 | 今抱えてる悩み事や心配事、また、明日の予定や行動を考える行為は、交感神経が高まってしまい入眠の妨げになります。 |
喫煙 | タバコに含まれる成分には脳を覚醒させる働きがあり睡眠の妨げになります。 |
寝る前の飲み物 | 飲みすぎると夜中にトイレにいく頻度が高まります。 |
カフェイン摂取 | カフェインには脳を覚醒する作用があり睡眠の妨げになります。 |
就寝前のネットやPC操作 | スマホやパソコンによるブルーライトが睡眠ホルモン「メラトニン」を抑制してしまい、入眠の妨げになります。 |
〇 「眠れない」でお悩みの方へ
長引く不眠はただの〝眠れない〟ではなく、治療をしなければいけないほど睡眠障害が深刻になっている恐れもあります。長引くと「うつ病」に発展するとも言われており、十分な注意が必要だと考えます。現在は医療の進歩が進んでおり「薬物療法」「心理療法」「リラクゼーション法」など数多くの治療法が存在します。きっと悩まれている方の強い味方になるでしょう。
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