人間の生命活動にもっとも重要なものが呼吸です。呼吸は血液、体液、リンパなどと一緒に全身を巡って体の機能を調整しています。
もし、この呼吸が止まってしまったらどうなるのか?
人が意識的に呼吸を止められる時間は5分~8分が限界。それ以上の呼吸停止は、心拍の低下・停止につながり、やがて脳に重大な影響を与えるとされています。
そんな人間にとって大事な「呼吸」息をする行為ですが、ストレスなどの体調不良によって呼吸が浅くなったり、しばらく止まったりすることがあるようです。
それらの呼吸の乱れは、更なる身体への不調となって現れ、負の連鎖となりかねません。
呼吸が乱れる原因の多くはストレスや緊張といわれています。
例えば、急に友達から「わっ!」って驚かせられた場合、ビックリして呼吸が一瞬止まったり浅くなったりします。
これらの反応は普通の人にある反応で病気ではありません。
それではどのような呼吸の乱れが体に悪いのか?
■ 病的な呼吸の乱れは大きく分けて2つ
①睡眠時無呼吸症候群
■どんな症状?
眠っている間に呼吸が止まる病気。呼吸が一夜に30回以上、もしくは1時間あたり5回以上あれば睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
■原因は?
① 肥満。喉や首まわりに脂肪がつくと上気道が閉塞(空気が通るスペースがなくなる)しやすい状態になります。 |
② 口呼吸。アレルギー性鼻炎などの疾患があると、鼻呼吸がしにくく口呼吸が習慣になります。その結果、口呼吸によって咽頭が狭くなり、上気道が閉塞しやすい状態になります。 |
③ 仰向けで寝る。横向きで寝るよりも上気道が閉塞しやすい状態になります。 |
④ アルコール。飲酒によって喉や上気道の筋肉が弛緩するため上気道が閉塞しやすい状態になります。 |
⑤ 薬の服用。薬の成分によって、上気道の筋肉を弛緩する働きがあります。とくに精神安定剤などに多く見られます。 |
■治療方法は?
軽度 | 肥満の改善、過度の飲酒など生活習慣の改善に努力しましょう。 |
中度 | 病院で治療の必要が認められた場合「歯科装具(マウスピース)」や「機械で強制的に酸素を鼻に送り込むCPAP(シーパップ)」で治療。 |
重度 | 外科的治療。 |
②ストレスによる慢性的な呼吸の乱れ
■どんな症状?
深呼吸が「10」とするなら浅い呼吸の時は「1」か「2」程度しか呼吸していない状態。また、呼吸を吐き切った状態で止めることが多くなり、呼吸を再開しても浅い状態が続いてしまう。
■原因は?
強い不安や恐怖を感じたことによる精神的なストレスが原因。自律神経の乱れによる事も多い。ストレスを長時間浴びることにより慢性的な呼吸の乱れに発展していきます。
■治療方法は?
すでに悩まれている方は悪循環に陥っている可能性があります。
ストレス⇒呼吸が浅くなる⇒体調不良⇒ストレス
この悪循環を止めるには、どこかで断ち切らなければなりません。
・(ストレス)になってる根本的な原因を解決させる。または他の方法でストレスを解消させる。
・(呼吸が浅くなる)パソコン作業やスマホをいじってる時など、集中している時はとくに呼吸が浅くなりがちです。慢性化しないためにも「今の自分の呼吸」を常に意識できるように習慣づける。気が付いたら深呼吸をする癖をつけましょう。
▼ 放っておくとどうなるの?
血液中の酸素が慢性的に不足するため「息苦しさ」「だるさ」「眠気」「頭痛」などの症状があらわれる。
また、全身の臓器にも障害を与えます。糖尿病や高血圧、更には心筋梗塞や脳梗塞を発症させます。そして最悪の場合は突然死につながるとも言われています。
▼ まとめ
このように、生きる上でとても重要な「呼吸」ですが、ストレスなどによって乱れが慢性的になると、突然死になるリスクも上がります。
また「自律神経失調症」や「うつ病」を発症させる要因にもなっています。
そうならない為にも早めの対策が必要!!
次のような症状が複数当てはまる方は呼吸の乱れが原因かも
・呼吸が浅いのを自覚している。
・日中に眠気を感じる。
・最近集中力や記憶力が低下した。
・体がだるい
・イビキがうるさい
・朝から頭が痛い
・気力がなかなか出ない
正しく呼吸をすると必要な酸素・栄養素が全身に行き渡らすことができ、病気になりにくい体になっていきます。
人生を思い切り楽しみたい!そのためには体や心が健康でなければね!
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